次女の振り袖姿に涙
さて。成人式と言えば振り袖ですが、今は高校生のうちから選び始めるのが主流と聞き、驚きました。我が家は12月までは大学受験で振り袖どころではなかったのですが、年末に無事に大学の入学手続きが終わると、当然のように次女から「振り袖なんだけど…」という言葉が出てきました。買うのか? レンタルなのか? 何色にするのか? そもそも準備は何から始めれば良いのか? など何もわからず、まずは私の母と次女と3人で、次女の七五三の着物を作ったデパートへ行ってみることにしました。成人式直後で最も閑散期かと思っていたのですが、実は今シーズンに残った品がお買い得価格で出る時期だったようです。私は着物の知識がまったくないので、予算内に収まるものをおすすめされるままに試着することになりました。
我が家の娘たちは双子なので、赤ちゃんの頃から長女は黄色系、次女はピンク系のものでおそろいにすることが多かったように思います。振り袖を選ぶ時にも無意識に次女にはピンク系が似合うような気がしたのですが、本人が選んだのはアイボリー調のものでした。早産で生まれ、華奢(きゃしゃ)で小さかった次女がいつの間にか私より背が高くなり、すっかり大人になった姿を見て、思わず涙が出てしまいました。
きっと成人の日を迎えてくれると
帰宅後、夫に振り袖を試着した次女の写真を見せ、どれが良いかと話していると、夫が「そういえば、ゆう(医療的ケア児の長女)が赤ちゃんの頃、振り袖を着る(20歳まで生きる)のを目標にしようと言っていたよね」と言いました。すっかり忘れていましたが、たしかに当時の私たちはよくそんな話をしていました。私たちが本気でそう願うほど、長女ははかない存在のように感じていたのですが、18歳になった今は体調が安定し、きっと成人の日を迎えてくれると思います。母と相談し、長女は私のからし色の振り袖を着せて写真を撮ることに決めました。2年後のイベントが今から楽しみです。
※AERAオンライン限定記事