まだまだ元気なので、聞きたくても聞けない、教えてくれない、という方もいらっしゃるようです。
「幸い両親が健在なので、希望を聞きたいとおもっていますがなかなか声を引き出せないため、自分の準備状況を伝えながらどう思っているのか聞けたらいいなと考えている。」(40代、女性)
浸透していない「デジタル終活」
万が一のときに備えて家族に伝えた情報として、5番目に多かったのが「スマホやパソコンのID、パスワード」(36%)でした。
これは「デジタル終活」と言われるものの一つです。
個人情報が多く詰まっているスマートフォンやパソコンにパスワードや指紋認証などを設定して、本人以外が使えないようにしている方も多いと思います。
高齢者だけでなく、若い世代も対象になる「終活」のひとつとして、その本人が死亡した際、大事な情報を家族が見られるようにパスワードを書き残していたり、見られたくない情報を削除するサービスを契約したりという「デジタル終活」があります。
アンケートでも、このようなコメントがありました。
「故人の友達に知らせたいがスマホが指紋認証で開けない。親しい人の連絡先がわからない」(50代、女性)
実際に「デジタル終活」を「している」という割合は9.2%にとどまりました。そして、「デジタル終活」という言葉は知っているものの、33%が「何をしていいのかわからない」、10.3%が「言葉は知っているが関心がなく、やっていない」と答えました。
そもそも31.6%が「言葉を知らない」と答えており、「デジタル終活」の浸透はまだまだのようです。