MLBに挑戦する日本人プレイヤーが後を絶たない。今オフには“令和の怪物”佐々木朗希(前ロッテ)がポスティング制度を活用してドジャースに移籍。高校生でも桐朋高の森井翔太郎がアスレチックスとマイナー契約を結びNPBを経由せずに海を渡ることが決まった。
しかし、流出するだけではなく現在MLBでプレーする日本人選手の中には、将来的にNPBへ戻る気持ちがある選手も少なくないという。ダルビッシュ有(パドレス)、前田健太(タイガース)、菊池雄星(エンゼルス)の3人は日本復帰に前向きという声も聞こえる。
「野球選手として最高の舞台でプレーしたい思い、そして給料などの待遇面の違いもあって米国挑戦の流れは止められない。だが、どの選手も母国・日本への思いは持っているので、現役最後をNPBでプレーしたいと考える選手は多い」(スポーツマネージメント会社関係者)
ダルビッシュは日本球界や、かつて在籍した日本ハム球団への思いを包み隠さず話す。「ファイターズのユニホームをもう1回着たいっていう気持ちは絶対あります」と公言しているほどだ。
「MLB屈指の好投手は世界一になれていない。2017年にドジャースの一員として出場したワールドシリーズでは、大事な場面で起用されるも結果を残せず悔しい思いをした。パドレスとの契約が切れるまでに世界一になりたいはず。その後に日本復帰、もしくは現役引退という大きな決断をするでしょう」(米国在住スポーツライター)
2023年2月にパドレスと結んだ6年総額1億800万ドル(約169億3000万円)の契約にオプトアウト(選手側が契約を解除する権利)は含まれていない。順当ならば2028年シーズン終了後に42歳で契約満了となるが、その後の進路が気になるところだ。
「NPB、もっと言えば日本ハム復帰の可能性は小さくない。しかし米国で生活を続ける家族の問題もあり、『自分だけの意思では決められない』と常々語っている。全てはタイミングといった感じ。契約満了時の状況次第で多くの可能性が考えられる」(スポーツマネージメント会社関係者)
本人は「オファーをまずもらえないと、考えるも何も」(杉谷拳士氏のYouTubeチャンネル)と語るが、周囲はNPB(日本ハム)復帰を望んでいる。オフに訪れた際、「お世辞抜きでNo.1」と語ったエスコンフィールド北海道のマウンドに上がる日は来るのだろうか。