田中道子さん(撮影/和仁貢介)

夫とは会えるのが月2回くらいのことも

――24年の4月にはプロサッカー選手の川又堅碁さん(アスルクラロ沼津)と結婚しました。結婚したことで何か変化はありましたか。

 生活面でいうと、私が東京、彼が静岡の沼津と普段は別々に暮らしているので、独身のときとほとんど変わっていません。彼がシーズン中で、私がドラマの撮影中の時期は、会えるのが月に2回くらいのときもあります。でも、こころもちという点でかなり変化がありました。もともとの家族以外にも、ゆるぎない味方がいると思えるようになって、すごく心の支えになっています。

 夫は本当に人に対して壁を作ることがないんです。私とはまったくタイプが違うので、出会った頃から驚きの連続でした。表裏がなく接してくれるので、こっちも身構えずにいられるし、思ったことを言えるのがすごく楽ですね。

――はじめから別居生活になるとわかっていても、結婚に踏み切ったのはなぜですか。

 芸能の仕事って本当に「水もの」で、今後どうなるかが見えなかったんですが、私が1級建築士の試験に合格できて、一人の自立した大人としての自信を持てたことがきっかけだと思います。「何かあっても食っていける」「もしものときは養ってもあげられる」と思えるようになりました。

――田中さんの努力を惜しまない、諦めない姿勢が、川又選手のアスリート魂にも通じるところがあるのかなと感じたのですが、彼からなにか言われたことはありますか。

 私が1級建築士試験に合格したときに「めちゃくちゃ悔しい」って言われました(笑)。「俺はケガで苦しんでるのに、みっちゃんはストレートで受かって、うれしいけど、めちゃくちゃ腹立つ」って(笑)。負けず嫌いなんです。そういうところも素直に言い合える関係ですね。

――この先はどういう家庭を作っていきたいですか。

 向こうは大家族好きなので、そういう理想はあるんですけど、こればっかりはタイミングもあると思うので、流れに任せようと思っています。お互い仕事をしていることもあって、ほとんど一緒に旅行にも行ったことがないんです。なので、彼がやり切って引退したタイミングで、1回ゆっくり新婚生活を味わいたいとは思っています。あとは、やっぱり自分で設計して家を建てたいですね。彼からは「こんな家がいい」って小学生みたいな案がたくさん送られてきます(笑)。

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