スパコンでも誤差を生じる
雨か雪か。どれほど降るか。それは、さまざまな要素が組み合わさった末に決まる。その予測は、最新のスーパーコンピューターをもってしても難しいのだろうか。
確かにスーパーコンピューターの性能は向上し、予測の精度は上がっている。しかし、大気の動きを予測する計算プログラムが完全に正しいとしても、全国各地にある気象台やアメダス、気象衛星などで観測し、シミュレーションの元になるデータに一定の誤差が避けられず、結果にも誤差が生じてしまうのだという。
天気予報の「はずれ」には、「空振り」と「見逃し」がある。注意喚起して実際は何事もなかった「空振り」より、危険性を事前に呼びかけられなかった「見逃し」のほうが万が一のときに人命に直結しかねず、より影響が大きいと見られることも多い。
今回は予報の通りに雪が降ったが、情報を受け取る側も「万が一」の状況をあらかじめ考えておくことが必要だ。
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)