妹尾ユウカ氏

おじさんは「かわいいから大好き」だけど…

「むしろ、社会への影響力がある堀江さんがこの問題を拡散したことによって、多くのパーカーおじさんたちが傷つく結果になったと思いますけど……。今回に限らず、私がおじさん批判をする時に想定している対象は、普段仲良くさせて頂いている港区おじさんたち。いうなればポジショントークであり、ちょっとした“いじり”なわけです。でも、それがインターネットによって全国に拡散すると、生活圏のちがう外野のおじさんたちまで焚きつけられて、『おじさんいじめだ!』と炎上するのがいつものパターンです」

 自身はおじさんに対して特段の嫌悪や恨みがあるわけではなく、むしろ「かわいいから大好き」だという。それではなぜ、これまで熱心におじさんたたきを続けてきたのか。

「散々炎上してもやめないって、私もおかしい人間の一員だっていう自覚はあります。でも、恩恵がでかいんですよ」

 例えば、おじさんたたきを面白がってくれる「心に余裕のある著名なおじさん」を味方につけられるメリットは大きい。パーカーおじさん問題を受け、実業家の前澤友作氏はXで、「話題の妹尾さん、ちょっと毒舌だけど、わかるーっていうのが多くてめちゃめちゃ面白いのでフォローしてます」と支持を表明している。炎上することで、これまでアクセスできなかった有力者たちに存在を認識してもらい、それを機に交流が生まれることは少なくないのだという。

「決裁権のないおじさんがいくら束になって怒ったところで、まったく問題ないんですよ。もし私を本気で討伐したいなら、私のことを一切話題にしないことですね」

 どこまでも強気でしたたかな妹尾氏であった。

(AERA dot.編集部・大谷百合絵)

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