――国内への投資ですね。

 国内でお金が還流する形になるので、非常に望ましいと思います。中国人をはじめ多くの外国人が日本の不動産を購入する一方で、日本人は海外に投資しているなんて、釈然としません。国内にいい投資商品があるのにそれを見過ごすなんて、もったいない話です。

――日本株投資のアドバイスもお願いします。

 「応援したい」企業に投資するのはいいと思います。みなさんには「守備範囲」があると思います。不動産会社に勤めていたら不動産業界にはきっと詳しいでしょう。主婦であればスーパーで売っている商品に詳しいかもしれない。精通している業界や商品があると思います。「これはイケてる。これからも楽しみ」というものを見つけ、投資すればいいんです。自分が好きなものであれば、最新情報や企業動向も追えますよね。

 要するに勝負する土俵を間違えないことです。得意分野で「推し」を見つけることです。株式評論家に言われるまま、自分の大事な財産を投資するのは実にもったいない。

60歳なら40%

――50代、60代で金融リテラシーのない人がいきなり株式投資をするのは、やはり危険ということでしょうか。

 株式投資は若いうちからするに越したことはないです。20代、30代でやるのと、50代、60代になってから始めるのでは違います。時間という資産がたくさんある20代、30代は失敗しても、収入で穴埋めできる。リカバリーできます。一方、50歳を過ぎて失敗したとき、勤労所得が見込めない状況であれば、かなりのダメージです。運用資金は100から自分の年齢を引いた数の割合にとどめるべきです。60歳なら40%です。60歳を過ぎても、大切な資産をリスクにさらすようなことをすべきではありません。

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