刑事告発された兵庫県の斎藤元彦知事
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「AERA dot.」に最近掲載された記事のなかで、特に読まれたものを「見逃し配信」としてお届けします(この記事は12月3日に「AERA dot.」に掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。

【写真】斎藤知事の演説を生配信していた折田社長

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 11月の兵庫県知事選で当選した斎藤元彦知事の公職選挙法違反の疑いが浮上している問題で、斎藤知事とPR会社merchu(兵庫県西宮市)の折田楓社長が刑事告発された。

 告発したのは元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士と神戸学院大学の上脇博之教授。12月2日に会見し、告発状を神戸地検と兵庫県警に送付したことを明らかにした。

 この問題は斎藤氏の選挙を支援した折田氏が、11月20日に、
〈兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に〉
 とタイトルをつけたブログをサイトのnoteで公表したことにはじまる。

 折田氏のブログによると、merchuのオフィスに訪れた斎藤氏に対して、

〈フェーズ1:種まき、フェーズ2:育成、フェーズ3:収穫〉

 という選挙戦前から選挙投開票日にかけての「SNS運用フェーズ」などの戦略を提案したところ、

〈ご本人は私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました〉

 と斎藤氏が提案を受け入れ、斎藤陣営のSNS運用や広報全般を手掛けたと記されていた。

 しかし、公選法では選挙運動で金銭の支払いが認められているのは「ウグイス嬢」と呼ばれる一部の運動員などに限定されている。折田氏のブログのようにSNS運用などの選挙運動の対価として報酬を支払うことは、公選法違反(買収)の疑いがあると指摘された。斎藤知事側はカネを払った買収、折田氏はカネを受け取った被買収にあたるのではないかというのだ。

 これに対して斎藤知事側は、merchuに依頼したのは、「公約のスライド制作」や「メインビジュアルの企画・制作」、「ポスターデザイン制作」など5項目のみであり、その成果物の対価として71万5000円を支払っただけで、折田氏のSNS運用などは折田氏個人のボランティアで無償であると説明。

「法に抵触するような行為はしていない」

 と話していた。

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「すべてボランティアなら折田氏の会社は経営破綻します」