「米国・独立でプレーしていたこともあり精神的タフさを感じさせる。打撃面など荒削りの部分もあるが、しっかり研究して対応しようとする姿勢が素晴らしい。母国の期待を背負っていることを認識しており、何事も常に真面目に取り組んでいるのが良い」(巨人関係者)

 近年NPBは“投高打低”が顕著な中で、各球団は長打を打てる大砲を探している。日本人選手で見つけ出すことができればよいが、やはりパワーという意味では外国人選手が勝る部分がある。海外へ目を向けて将来の大砲を日本で育てようとする巨人の姿勢には賞賛の声も聞こえてくる。

「巨人はファーム施設に積極的に投資を行って、外国人選手もそこで育て上げていくという考え。今後も日本人選手のメジャー挑戦がどんどん増えると予想される中、逆に『海外から若手選手を輸入して育てれば良い』という発想の転換は素晴らしい」(スポーツマネージメント会社関係者)

 チーム内には外国人選手への中長期的ビジョンが確立されつつあるようだ。最近では多額の補強費をかけなくとも効率的な外国人選手獲得ができており、そういった経験も大きいと見られる。

「今シーズン中に獲得したエリエ・ヘルナンデスとココ・モンテスがともに戦力となった。2人とも長打力はそこまでないが打撃の確実性が高く、守備でも献身的な姿勢を欠かさない。高額な契約で獲った選手ではなく、編成部の眼力が確かなのが証明されたので、同様に若手外国人選手を獲得する方針になったのではないか」(スポーツマネージメント会社関係者)

 今季は開幕直前にメジャーでも実績のあるルーグネッド・オドーアが退団する緊急事態も起きた。代役として5月10日に昨季レンジャーズ傘下の3Aで最多安打を放ったヘルナンデス、7月11日にモンテスを獲得。ヘルナンデスが8月に左手首骨折で離脱しても、代わりに出場を続けたモンテスが穴を埋めた。モンテスは今季限りで退団となったが、来季へ向け12月18日には新助っ人のトレイ・キャベッジ外野手と契約。早くも優良助っ人になるのでは?と期待されている。

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2人には“懸念材料”も?