
いまも奨学金を返済
そんな日々を経て、看護師の国家資格を取得。安定した給料を得られるようになった。子どもたちは成人し、長女は看護師、長男と次男は介護福祉士として働いている。あの時、頑張ったからこその「今」だが、女性はいまも専門学校時代に借りた奨学金を返し続けているという。
「学ぶための教育費が高すぎる。学び直したくても時間とお金が足りないし、ようやく余裕ができたときには、年を取ってしまっていて習得する能力に限界を感じてしまいそう」
働きながらでも、子育てをしながらでも学び直すことができれば、より多くの可能性が開ける。それを実現できる社会の仕組みが求められている。
(フリーランス記者・山本奈朱香)
※AERA 2024年12月23日号 より抜粋