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 働きながら、子育てをしながら学び直しのために学校に通うことを選択した女性たち。時間やお金のやりくりなど「人生で一番がんばった」と振り返る人も。誰もが学び直しの機会を得るために社会に必要な仕組みとは。AERA 2024年12月23日号より。

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 アエラが11月にオンラインで実施したアンケートにも、「手に職をつけたい」と鍼灸師の資格を取った女性(51歳、埼玉)や「小学生からの夢だったので、図書館司書コースで学んだ」という女性(52歳、神奈川)たちがいた。

 働きながらの学び直しは、とにかく時間との闘いだ。

 受験のための勉強や学業時間の捻出については「通勤電車の中や昼休み、ジムのトレッドミルで走りながら……など、人からどう思われてもかまわないという強い気持ちで」(52歳女性、東京)、「朝4時起きで修論に取り組んだ」(65歳女性、東京)などの声が寄せられた。

 学芸員をしていた埼玉県の女性(47)は、第2子が3歳になった頃に大学院進学を決めた。

 学芸員は細かな雑務が多いため「雑芸員」と呼ばれることがあるといい、この女性も「日々の業務に追われて自分が更新できていない。自分の強みを持たないと、この先行き詰まるな」と感じていたという。

 勤務先には休職制度がないため、働きながら週末や夜に勉強するしかない。「なんとかやりくりできるかな」と考えていたが、大学院の合格通知を得た直後に第3子の妊娠がわかった。出産後は授乳のため、母親に大学の近くまで子どもを連れてきてもらうなどして乗り切り、博士課程まで進んだ。

 だが、約1年の育休を取得したことで、同世代の男性から「(育休期間に大学院に通える)女性はずるい」という声が聞こえてきたことがあった。大学院に通うのは、週末の日数と同じ2日間までにしていたし、何より時間とお金をやりくりして動いていることへの想像が全くなされないことに虚しくなった。それでも「より良い仕事をするために自腹でやっていることだし、可能性をあきらめたくない」という想いが強かったという。

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