もともと10月30日に予定していた対談だが、欠席した玉木氏が同時間に元グラドルと会っていたことが発覚。よって冒頭は玉木氏の謝罪と言い訳で始まった。

 もしかしたらアウェー感があったのかもしれない。始終いつもの快活さはなく、表情は硬かった。とにかく政策を語ることで、現実逃避を図っているようにも見えた。

 玉木氏にとって「ReHacQ」と石丸氏には恩義がある。再生回数が160万回を超えた10月8日のライブ配信は、衆院選での躍進に繋がったに違いない。また衆院選の最終日のマイク納めでは、石丸氏が国民民主党の街宣車の上に登場して話題になった。

慌てて謝罪した玉木氏

 すでに日は落ち、辺りは暗かった。会場は東京駅の前とはいえ、人の動線から離れた場所にあった。にもかかわらず、結構な数の人たちが集まってきた。そこを通りかかったという石丸氏を選挙スタッフの区議が見つけ、応援に来てもらったと勘違いしたようだ。

 石丸氏は「選挙に行こう」と述べたのみで、国民民主党の応援をしたわけではなかったが、石丸氏の登壇には好意的ではない意見もあった。投開票日夜には榛葉幹事長が「我々から頼んだわけではない」と説明。「これからの政治を変えていくために、切磋琢磨する間(柄)だと思っている」と距離を置いた姿勢を示した。

 これに対して石丸氏は投開票日翌日の10月28日、Xに「一個人に批判の肩代わりをさせんな」と怒りをぶちまけている。慌てた玉木氏はすぐさま謝罪し、「この選挙戦、石丸さんとの対談や、石丸さんの手法を研究したことで注目してもらえた」とXで発言した。

 実際のところ、国民民主党の躍進に石丸氏が影響していることは推定できる。衆院選あたりから再生回数が増えた榛葉幹事長の会見動画には、それらしき書き込みも散見される。また東京都知事選で石丸氏が獲得した165万8363票には、本来なら小池百合子知事や蓮舫氏に入るべき票の一部が入ったと思われる。

都知事選に出馬したときの石丸伸二氏
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