小池知事は2020年の都知事選から74万3356票を落とし、蓮舫氏は2022年の参院選(東京選挙区)で立憲民主党の2人と共産党の山添拓氏が獲得した票の総数から44万4365票も減じた。小池知事は国民民主党と近く、蓮舫氏と国民民主党は同じ民進・民主党にルーツを持つ。
一方で11月19日の「ReHacQ」の対談では、石丸氏ははしゃいで見えた。スキャンダルを抱えた玉木氏を面白がっていたのかもしれない。しかし政策論議を深めるにつれ、玉木氏の主張に魅了されたのだろう。その表情はみるみるうちに変わっていく。そして2時間近くの対談の終盤になると、石丸氏は爆弾発言を口にした。
「もし玉木さんと、国民民主党とうまく歩調を合わせられるなら、ゆくゆくは僕が何か国民民主党にお手伝いしたいなと」
まるでおずおずと申し出たプロポーズにも聞こえる。そして石丸氏の発言は、さらに具体的になる。
石丸氏がおずおずとプロポーズ? 「客寄せヒツジ、くらいには」
「いつかの参院選で僕が出てみると、比例でなんぼか、客寄せパンダといわないまでも、客寄せヒツジくらいには……」
要するに、国民民主党から参院比例区に出馬してやってもよいという提案だ。だが石丸氏は11月12日、自身のYouTubeチャンネルで、12月に新党を立ち上げ、来年の都議選に挑むことを宣言している。関係者がこう打ち明ける。
「石丸氏には今年の都知事選で集めた3億円がある。それで新党を立ち上げて、来年の都議選で一定以上の議席を確保し、2028年の都知事選に挑むつもりだ。さすがに小池知事は次は出ないだろうから」
しかしその野心はさらに上を目指しているのかもしれない。石丸氏は前出の「ReHacQ」の対談で、「究極、都議会がうまく機能すれば、都知事は誰がやってもだいたいうまくいくんですよ」と言ってのけた。
司会役の高橋弘樹氏が「来年の都議選で国民民主党に応援してもらったら、参院選に石丸さんが国民民主党から出て、次の都知事選に出馬するということか」と問いかけると、石丸氏は「極論、もしかしてその可能性も」と自信ありげに笑みを浮かべて答えたが、玉木氏はぐっと唇をかみしめていた。
