同じく今季のJリーグで驚愕のロングシュートを決めた浦和レッズのブラジル人FWチアゴ・サンタナの動向も注目される。1993年2月4日生まれの31歳。2021年に清水エスパルスに加入すると、J1での2シーズンでリーグ戦64試合で27得点をマーク。左右両足での優れたシュート精度に加え、空中戦にも滅法強い点取り屋として結果を残した。浦和に移籍した今季は、リーグ戦36試合に出場して4月3日のFC東京戦でハーフウェイライン付近からのゴールを含む計12得点を挙げた。しかし、6月以降はベンチスタートが増え、マチェイ・スコルジャ監督に代わって以降もその状況は変わらず。今オフのクラブの補強方針いかんで、来季は他クラブでゴールを量産しているかも知れない。
その他、40歳となったナイジェリア人FWピーター・ウタカがJ2ヴァンフォーレ甲府から、37歳となったブラジル人FWパトリックが名古屋グランパスから、ともに退団が発表されている。さらに川崎フロンターレのブラジル人DFジェジエウ、セレッソ大阪のブラジル人快足アタッカーのカピシャーバなどが他クラブへの移籍が噂されている。監督交代で新体制となるクラブも多い中、新監督の意向も反映した上で今オフ、どれだけの国内移籍が成立するか。特に強力な得点力を持ったストライカーが働き場所を移せば、一気に勢力図が変わる。リーグ戦は幕を閉じたが、今後は日々、新たな情報が出てくるストーブリーグから目が離せない。(文・三和直樹)