「一緒に走ってくれるパートナーがほしい」
――仕事に対する向き合い方を徐々に変えていくうえで、プライベートに対する向き合い方、特に恋愛観や結婚観も変化してきましたか?
今までは結婚したいとそこまで考えていなかったんですが、本当に最近、35歳を過ぎたぐらいから「一緒に走ってくれるパートナーがほしい」と思うようにはなりましたね。もちろん1人の時間もすごく楽しいし、充実しているんですけど、そういう気持ちに自然となってきました。
「誰かと一緒に寄り添う」って、すごくきついと思うんですよ。結婚している方からは「そんなにいいもんじゃないよ」とか、「めっちゃ面倒だよ」という話を聞くので、そういう部分もあるんだろうなと思います。でも、一緒になってから離れることもできるし、実は「1人になること」って簡単な気もしていて。だからこそ、一度、ともに歩んでくれるパートナーと一緒に人生を見てみたいなと思うようになったんです。そこにはどんな景色が広がっているんだろうって。常にべったりするような関係ではなく、共闘というか、戦友みたいな感じというか……いろいろな感覚を共有して、お互いを尊重できる関係を持てる相手がいいなと思います。
――子どもがほしいと考えたりすることもありますか?
それもあります。子育ては大変だと思いますが、一緒に砂場で遊んだりとか、一緒に絵を描いたりとか、自分が子どもの頃にやっていたことを、もう一度子どもと一緒に体験できるのは、また新たな感覚になるんだろうなって想像しています。子育てをしながら、自分の感性も新たに変わっていくのは、すごく豊かなことなんだろうなとか、考えていますね。
――ご自身は5人きょうだいの長女ですが、育ってきた環境が自らの家族観に影響しているところはありますか?
それがまったくなくて(笑)。少し複雑な家庭で、私がある意味大黒柱みたいなところもあったので、早いうちから独立することを考えたりしていました。一番下の弟が受験を控えているので、それが終われば私の役目もコンプリートかなと思っています。もちろん、家族のいいところは自分の家族にも取り入れつつ、あとはいろいろな役柄を演じてきた経験を糧にして、自分なりの家族像を描いていけたらいいなって思います。
(藤井みさ)
※【後編】<「倉科カナ」落ち込んだときのストレス解消法は“お酒”と“涙” 「床を叩くぐらい泣きます」>に続く