
愛子さま「(園遊会は)初めてなんです」
「雅子さまは皇室に入ってから、エリート外交官だった過去の自分と完全に決別したようにお見受けします。海外の要人と会う際は、ご自身も語学が堪能であるにもかかわらず、外務省の通訳に向かってにっこり笑って目配せをして、あまり前に出ることはしない。今の自分の務めは陛下を陰で支えることだとお考えなのでしょう。一方の愛子さまは、日赤の仕事にもご公務にも全力で打ち込むことで、社会人としてのご自身と皇族としてのご自身の両方を大切にする道を模索されているのではないでしょうか」
実際、愛子さまは、日赤の仕事に打ち込むかたわら、公務にも精力的に取り組んできた。2月にはケニアの大統領夫妻を招いた昼食会で国際親善デビューを果たし、3月には初めて単身で伊勢神宮を参拝、10月には初の単独地方公務として佐賀県で国民スポーツ大会を観戦された。
とりわけ印象深いのは、4月の“園遊会デビュー”の際の愛子さまの姿だろう。緑豊かな赤坂御用地に淡い桜色のアンサンブル姿で現れた愛子さまは、俳優の北大路欣也さんをはじめとした参加者らと、終始にこやかに談笑していた。映画作品への感想や新社会人としての意気込みなど、話題を選ばぬ見事な対応ぶりだったが、一方で「(園遊会は)初めてなんです」「緊張しています」と正直に口にする場面もあり、その素直さや親しみやすさでも国民の心をわしづかみにした。
園遊会に臨む皇族方は、事前に宮内庁から綿密なレクチャーを受けるという。そして、園遊会の意義や歴史から、今回の招待客一人ひとりの功績にいたるまで、頭にインプットした膨大な情報をもとに参加者と懇談する。