「LIVゴルフ」が契約を狙っているとされる松山英樹
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 2021年に設立され翌年からスタートした「LIVゴルフ」は、来年4年目のシーズンを迎える。

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 サウジアラビアの政府系ファンドの支援を受けて始まると、潤沢なオイルマネーを使い、次々とPGAツアーのスターたちを引き抜き。当初からフィル・ミケルソン(米)、ダスティン・ジョンソン(米)、ブライソン・デシャンボー(米)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)ら大物を獲得すると、昨年12月には当時世界ランキング3位のジョン・ラーム(スペイン)が電撃移籍した。

 ラームは、「LIVゴルフ」の創設当初から予選カットなしの3日間54ホール大会など同リーグの独自フォーマットに否定的で、莫大な賞金と契約金についても「お金のためにゴルフをしたことはない」とPGAツアーへの愛着を示していたが、結局は700億円以上とも言われる契約金で「LIVゴルフ」入り。初参戦となった今季の獲得賞金は総額約51億円に達した。

「LIVゴルフ」は、9月末の「チームチャンピオンシップ・ダラス」で既に今季のスケジュールを終了。来年は、2月6日からサウジアラビアで行われる「LIVゴルフ・リヤド」を皮切りに10試合(今季は14戦)が発表されており、新たに韓国で実施される「LIVゴルフ・コリア」が加わっている。

 そんな「LIVゴルフ」は、上記のようにショットガンによる54ホールの個人戦と4人1組の13チームで争う団体戦を採用し、エンタメ要素、そして高額賞金を全面に打ち出している。しかし、設立当初からのPGAツアーのスタープロ引き抜きやPGAツアーとの対立、そしてタイガー・ウッズ(米)やロリー・マキロイ(北アイルランド)らPGAツアー残留組の抵抗もあってか人気の方は今ひとつだ。

「LIVゴルフ」は、米国で「CWネットワーク」が放送しているが、9月の「LIVゴルフ・シカゴ」の視聴数は土曜日が13万4000人で最終日は8万9000人だったとのこと。同日に行われていた女子ゴルフの「ソルハイム・カップ」が65万人前後の数字を挙げていたことを考えると寂しい限り。常時、1日に200万以上の視聴数がいるPGAツアーに比べると、散々たる結果と言わざるを得ないだろう。

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「LIVゴルフ」の未来