ゲストはチェックインの際に、ウェルカムリチュアルとして、〝塗香(ずこう)〟を体験する。パウダー状のお香を手のひらに塗り、目を閉じてじっくりと香りを楽しむ。一時瞑想(めいそう)することで、体を清める意味合いがあるという。館内を流れるヒーリング音楽とあいまって、五感から心身をリラックスさせてくれる。

 平安時代の〝雅〟をテーマとした館内は、繊細さと季節の移り変わりを大切にしたデザインでまとめられている。アースカラーの壁や床は、石や漆喰(しっくい)、樹木など、極力自然の素材を使用。細部にまでシックスセンシズの信条が表れている。自然素材に包まれた館内を歩き、ロビーから客室までアクセスする道のりも、これから始まる滞在への期待感を高めてくれる。

自分だけのプログラムで体を労わる

ウェルネス施設も充実。浮遊した状態でストレッチなどのボディワークを行うワッツ専用のプールを備えるのは、数ある京都のホテルでもここだけ

 地下1階は広大なウェルネスフロアとなっており、スパやプール、温浴施設が備えられている。4つの中核施設のほかに、24時間利用できるフィットネスジム、ティーラウンジ、ヨガなどを行うセンサリースタジオがある。

 なかでも、多彩なウェルネス体験を提供する「シックスセンシズ スパ」は、シックスセンシズでの滞在の真骨頂と言っていい。まずは日本初導入という〝ウェルネス スクリーニング〟で健康状態をチェックする。

 心拍数や血圧など約40項目の測定により、体が必要としているケアを導き出す。その結果により、専門スタッフが健康状態に合わせた最適なトリートメントプログラムを組んでくれる。スクリーニング後は「バイオハック リカバリー ラウンジ」にある最新マシンで旅の疲れを癒やし、個性豊かなウェルネスの旅を始めよう。

ベジタリアン料理でサステナブルを実践

レストランSekkiの信条は「160㎞圏内の食材を用いること」。エグゼクティブシェフの宍倉宏生氏自ら農家や漁師などとやりとりし、食材を仕入れている

 滞在を彩る4つのグルメシーンも用意されている。「オールデイダイニングSekki(節気)」は、その名の通り二十四節気をテーマとしたシグネチャーレストラン。一年を春夏秋冬4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた伝統的な暦である二十四節気の考えに則り、細やかな季節の移り変わりを捉えた料理を提供。朝食、アフタヌーンティー、ディナーと一日を通してヘルシーな料理を楽しむことができる。

メニューのなかから好きなものを好きなだけオーダーできる贅沢な朝食。ホテル敷地内のガーデンで栽培する採れたてのハーブや野菜を味わうことができる

 Sekkiのメニューの約半数はプラントベースのベジタリアン料理。旬の野菜を使うことは、体にいいだけでなく、食材の廃棄量を減らすことにもなるという。廃棄食材を活用する取り組みを行っており、サステナビリティを学べる館内施設の「アースラボ」では廃棄食材を利用するワークショップも行っている。

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使い捨てのプラスチック製品はゼロ