昨オフに出場機会を求めオプトアウト権を行使、自ら巨人を自由契約となり中日と高額契約を結んだが、ほとんど見せ場は作れずにシーズン終了を迎えようとしている。
「今季から巨人は阿部慎之助監督が就任し、原辰徳前監督のカラーを一掃したかったという思いもあったようで、中田に関しても同様の声を聞く。しかし親分肌で面倒見が良かった男をいまだに慕っている選手は多い。中田が移籍したから巨人が優勝できた、というのは大きな間違いだと思う」(巨人関係者)
中田は2021年シーズン中に起こした暴力事件の影響で日本ハムから巨人へ無償トレードされた。自身を引き取ってくれる形となった原前監督は恩人とも言える存在だったため、ともに球団を去ったことで様々な意見も聞かれた。
「イカつい風貌や歯に衣着せぬ言動で誤解されやすいが、純粋で真っ直ぐな良い奴。打撃に対する向き合い方は真摯そのもので、納得がいくまでバットを振り続ける姿を誰もが目にしている。結果が伴っていないのは確かだが、バットマンとしては尊敬できる男」(巨人OB)
問題行動は起こしたものの、周囲にいる人たちからの評判が高いのは中日移籍後も変わらない。
「3年連続の最下位の危機にあり、中田はスケープゴートにされてしまった部分もある。しかし二軍暮らしが続いても打撃を追求し続ける姿は伸び盛りの若手に大きな影響を与えている。求められればアドバイスを送るなど、他選手との関係性は悪くない」(中日関係者)
「中田自身も反省して大人になった部分も多い。若手との程良い距離感を保ち、時にはイジられ役にもなる。年配の人にはイカつく見える風貌も、多様性時代を生きるZ世代には気にならない。時代に即した関係性でチーム内はうまく行っているようだ」(スポーツ新聞野球担当デスク)
今季はグラウンドで結果を残せていないが、新たに加入した中日に溶け込んでおり、他の選手との関係性も良好だという。すでにベテランの域に入っているが、2016年に日本一を経験した男は低迷が続く中日にとっては重要な人物。球界でもトップクラスの注目度もあり、チームにもたらしたものは決して少なくない。