しかしプロ入り後のフジカワは鳴かず飛ばず。2009年のソニー・オープン・イン・ハワイで62をマークすることもあったが、コース上では目立った成績を残すことができず、現在は表舞台から姿を消している状況だ。

 タイ・トライオンも鳴物入りでプロデビューしたジュニアで、その後苦戦したプロだろう。2001年に16歳の若さでデビューすると、高校在学中だった17歳でPGAツアーのシード権を獲得。キャロウェイゴルフと大型契約を結ぶなど将来を嘱望された。

 ウッズを超える逸材とまで言われたトライオンだが、伝染性単核症を患うなど思うようなプレーができず、その後はキャリアの大半を下部ツアーやミニツアーでプレーする日々。天才少年と言われた姿はなく、その近況すら聞かれなくなった。

 海外女子もこれまで注目を集めた天才少女たちがいる。

 いの一番に名前が挙がるのはミシェル・ウィーだろう。韓国系アメリカ人のウィーは、4歳でゴルフを始め、14歳で全米女子アマチュアパブリックリンクス選手権を制覇。2004年1月にはソニー・オープン・イン・ハワイに参戦し、PGAツアーでプレーした史上4人目の女子選手となった。プロ転向は2005年で15歳の時。同年11月には国内男子ツアーのカシオワールドオープンにも出場(予選落ち)している。

 185センチの長身から繰り出される飛距離は男子プロにも引けを取らないもので、ツアーでの通算勝利数は5勝。この中には全米女子オープンのメジャー優勝も含まれている。そんなウィーは、2019年の全米女子プロを最後に長期離脱すると、その年に結婚。翌年には長女を出産した。その後はスポットでツアー出場することもあったが、昨年の全米女子オープンで現役引退。ゴルフ界に大きなインパクトを残してくれた。

 パリ五輪で金メダルに輝いたリディア・コー(ニュージーランド)も天才少女と呼ばれていた。14歳9カ月5日で豪州ツアー優勝を果たし、プロ大会の最年少優勝記録を更新。プロ転向後のルーキーイヤーだった2014年にはシーズン3勝し新人王と年間女王となり、翌年には17歳9カ月7日で世界ランク1位にも君臨した。これまでの通算勝利数はメジャー3勝を含め22勝。五輪は金、銀(2016年リオ五輪)、銅(2021年東京五輪)とメダルコンプリートを達成しており、今後もさらなる活躍が期待されている。

暮らしとモノ班 for promotion
スマホで鉄道を撮る”スマ鉄”にも!1000円台から買える安くていい外付け望遠レンズ
次のページ
今季限りで引退、レクシーの華麗なキャリア