2021年の知事選で斎藤氏(左)を応援していた西村氏

 自民党県議がぼやく。

安倍派の事務総長で裏金の中心にいた西村氏のおかげで、兵庫県内の自民党の評判は散々です。おまけに西村氏は『斎藤氏を知事に』と国会議員の中で最もプッシュしていました。斎藤氏が失職した後、西村氏が責任をとって知事選に出馬すべきという意見も多々あります。斎藤氏の表だった応援は維新の吉村洋文知事にまかしとけばよかった。西村氏の目立ちたがりの性格が災いとなった」

「応援弁士に杉田水脈氏を呼ぶと聞いた」

 西村氏への逆風は「トリプルパンチ」では終わらない。自らの暴言問題もある。

 西村氏は最近、淡路島の集会で、衆院の解散・総選挙になれば、
「明石市に7割、淡路島に3割程度で活動をしようと思っている」
 と述べて、
「淡路島でも評判悪い。なんで3割なんや。おかしいやろ」
 と有権者から言い返されたという。淡路島の支援者が、こう話す。

「西村氏側から、つい最近になって、衆院選で本人が直接来るのは選挙戦初日と、それ以外では3日間だけと話があった。おまけに、裏金問題もあり何かとお騒がせで今回の衆院選で公認されなかった杉田水脈氏を、淡路島で応援弁士に呼ぶと聞かされた。ええ加減にしろという声しきりだ」

 AERA dot.では5月26日に、西村氏が淡路島で開催した「飲み会」で発した暴言を報じている。

 西村氏は支援者を集めた飲み会の席で、1月1日の能登半島地震により大きな被害を受けた石川県珠洲市に対して、
「原発反対したんや、珠洲は原発に。(被災地に行くのに)金沢市から2時間半くらいかかる」
「能登半島の地震は1000年に1回や。原発作ったらええ」
 などと発言。珠洲市ではかつて原発計画に反対運動が起こって計画が凍結されたが、それを悔しがり、そのために道路網が整備されず被害が拡大、復興が遅れているという趣旨に聞こえる“暴言”だった。

 当時、西村事務所に質問書を送ると、発言の事実は認めつつ、
「『金沢から2時間半かかる』『今回の地震は1000年に一度と報じられている』という趣旨を述べた記憶はありますが、珠洲市が『原発計画に反対したため、金沢からのアクセスが悪い、復興が進まない』という趣旨の発言はしておりません」
 と趣旨が違うという苦しい反論をした。〈詳細はこちらの記事を参照〉

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市長が「犯人捜し」を認めた