西尾典文
【日本ハム】
2年連続の最下位から2位へと浮上した日本ハム。野手はレギュラーの年齢が若く、まだここから成長が期待できる選手が多い。一方で投手は加藤貴之、山崎福也の先発左腕2人が揃ってベテランに差し掛かっており、昨年のドラフトでも支配下で指名した投手は1位の細野晴希だけで、その細野も怪我で出遅れていることを考えると、まずは投手を最優先で狙うべきではないだろうか。
筆頭候補はロッテのところでも挙げた金丸となるが、過去にダルビッシュ有（現・パドレス）や大谷翔平（現・ドジャース）といった規格外の選手を輩出していることを考えると、高校生の藤田を狙うのも面白い。198cmという長身でスピードももちろんあるが、変化球を器用に操れるというのも大きな魅力だ。体力面が強化できれば2年目から3年目には一軍の戦力となれる可能性もありそうだ。
野手の補強ポイントを挙げるとすれば万波中正、清宮幸太郎に続く将来の中軸候補、もしくは将来の二遊間を任せられそうな有望株ということになる。中軸候補として面白いのがモイセエフ・ニキータ（豊川・外野手）、正林輝大（神村学園・外野手）の外野手2人だ。モイセエフは高校生離れしたたくましい体格を生かしたフルスイングが魅力で、飛ばす力は高校生トップクラス。正林も木製バットを苦にしない打撃技術の高さが光る。二遊間ではロッテのところでも挙げた斎藤、抜群のバネが光るショートの今坂幸暉（大阪学院大高・遊撃手）などが候補となるだろう。
【ソフトバンク】
開幕から圧倒的な強さを見せて見事にリーグ優勝を飾ったソフトバンク。しかし投手、野手ともにベテラン選手への依存度が高く、世代交代はまだ道半ばという印象で、課題はまだまだ多い。まず大きな懸念となるのがショートの今宮健太の後継者だ。一昨年も1位でイヒネ・イツアを指名しているが、まだまだ攻守ともに課題は多く、ショートを守れるかは不透明なだけに、力のあるレギュラー候補を積極的に狙いたい。
ラリー遠田
桶井道（おけいどん）
稲垣えみ子
