お笑いコンビ「かまいたち」の山内健司(左)と濱家隆一
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 2020年から続いているTBS恒例の大型特番「お笑いの日」。毎年、ダウンタウンが総合司会を務めているが、今年は松本人志の不在もあるため大トリの「キングオブコント2024」までのMCを、かまいたちの2人が担当することが発表された。かまいたちといえば、テレビやラジオのレギュラーを15本持つ売れに売れているコンビだ。そんな中、今回のMC就任は“ダウンタウンの代役”という点で特別な意味を持つ。重責を果たせば、芸人のランクは確実にあがるからだ。

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 お笑い界に詳しい放送作家は、かまいたちの特番MC抜擢についてこう語る。

「かまいたちはたしかに売れていますが、まだまだダウンタウンとは格が違う。なのになぜ抜擢されたのかというと、ダウンタウンがTBSでやっていた『リンカーン』の後継番組である『ジョンソン』のメインMCがかまいたちだったからでしょう。しかし、『ジョンソン』はたった1年で終了してしまったため、先に決まっていた『お笑いの日』が残ってしまった、という可能性が濃厚です」

 約8年続いた「リンカーン」は、現在「水曜日のダウンタウン」を手掛ける人気プロデューサーがバラエティーの修行をした番組であり、「ジョンソン」でも新たな才能の発掘や人材育成が期待されていた。しかし、わずか1年で打ち切りに。番組終了に関しては、かまいたちの責任というより、内容が「リンカーン」の企画をそのままトレースしたものが多く、オリジナリティーがなかったという点が指摘されている。

「しかし、『ジョンソン』打ち切り直後に、同局を代表する大型特番のMCを務めるというのは共演者から相当突っ込まれるはずですし、芸人としては逆にとても“おいしい”のではないでしょうか。『お笑いの日』で海千山千の共演者をうまくさばきつつ、ちゃんと笑いを取っていけば、ダウンタウンの“後継者”の最右翼にかまいたちが躍り出る可能性もあります」(前出の放送作家)

 かまいたちが全国区で有名になったのは2017年にキングオブコント(KOC)の王者になってから。つまり、同賞レースを放映するTBSとの親和性は当初から高いと言える。

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TBSは「かまいたち」推し