ダウンタウンの松本人志(左)と浜田雅功

「ポストダウンタウン」に上がるコンビ

 同じ世代の売れっ子では、「千鳥」もレギュラー番組を10本以上持ち、バラエティーのMCも多くこなしている。ポストダウンタウンとしてもたびたび名前が上がるが、なぜ今回は千鳥が選ばれなかったのか。

「千鳥はどちらかというとフジテレビ色が強く、『酒のツマミになる話』では松本さんの穴をすでに感じさせないほど。となると、TBSサイドとしては、かまいたちを重用するのは自然の流れでしょう。今回KOCのMCは浜田さんも続投しますが、それまではかまいたちがMCを務めて番組を盛り上げる必要があるため、KOC決勝進出組のお手本的な立場も求められる。その点、彼らはタイトルホルダーで芸歴も出場者より長い。そういった意味でも、これ以上にないキャスティングです。フジテレビでのポストダウンタウンは千鳥で、TBSはかまいたち推しという構図でしょう」(民放バラエティー制作スタッフ)

 順風満帆に見えるかまいたちの2人だが、実は下積み時代も長い。デビュー5年目には「めちゃイケ」や「はねトび」の流れをくむ「ふくらむスクラム!!」(フジテレビ系)で東京進出を果たすも、半年で番組終了を迎え大阪に出戻ったこともある。在阪キー局のディレクターはこう話す。

「都落ちから10年ほどは暗黒期でしたからね。KOCに優勝した直後も実はそこまで仕事は増えず、全国区で番組が増えだしたのはM-1準優勝の翌年の2020年からでした。スケジュールが許す限り仕事を受け続け、2022年にはレギュラーが急増、YouTubeも隔日配信を今も続けています。今は千鳥との相性もよく、両コンビで3本のレギュラー番組を持っていますが、共演するときの山内さんのボケや立ち回りは非常に露悪的で面白い。なので、千鳥の人気が続く限り、かまいたちもその波に乗り続けられると思います。しかし、お笑い純度の高いゴールデン番組を作れるかという点では、現段階ではやはり千鳥には及ばない。かまいたちは今、深夜のトーク番組も多いため、それぞれの番組でクオリティーをキープし続けるのは本当に大変だと思います。このままいくと消耗してしまうでしょう。そうなる前に番組を整理し、メインを張れる番組に集中すべきタイミングが来ていると思います」

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芸人としての強みは「品の良さ」