おぎやはぎで「ちょっと困らせたい」と
『トークサバイバー!』シリーズでは、毎回さまざまなタイプの芸人が多数出演している。今回のキャストで印象的だったのは、おぎやはぎの2人がコンビで参加していたことだ。これまではコンビの片方だけが呼ばれることが多かったのだが、おぎやはぎをあえてコンビで招いたのには理由があった。
「矢作さんはとても器用なので、1人で出るとその場の空気にちゃんと入っていっちゃうだろうなと思ったんですね。でも、2人でいるとおぎやはぎの空気を作ってしまって、みんなが困るだろうなと。困った方が面白いのでちょっと困らせたいな、って」
実際、おぎやはぎの2人がいるシーンでは、過去作にはなかった独特のゆったりした空気が流れていた。ほかの芸人と違って、彼らはこの日のために準備したエピソードを話すという感じではなく、いま思いついたようなことを自然にしゃべっているように見えた。
豪華キャストの中でも、特に活躍が光っていたのがダイアンの津田篤宏である。バラエティ番組ではイジられ役になることも多い彼が、ここではエピソードトークで笑いを取りまくる。『トークサバイバー!』シリーズでは、テレビでおなじみの芸人たちの違った一面が見られるという楽しみもある。
「津田さんはエピソードトークが面白いのはわかってたんだけど、いざ現場に入ったら、こんなに芝居が上手いんだ、と思って途中でセリフも増やしました。(『トークサバイバー!』の)システム上、トーク中は邪魔されることがないので、イジられ系の芸人の違う顔が見せられるんですよね。だから、実はしゃべりが面白いんだけど、世間でそう思われていない人を入れたいと思っていて。それでハライチの澤部(佑)くんとか、(ぱーてぃーちゃんの)すがちゃん最高No.1とか、エルフの荒川とかを入れました」
『トークサバイバー!ラスト・オブ・ラフ』は配信開始直後からSNSなどでも話題になり、日本のNetflix週間トップ10(シリーズ)でも1位を獲得した(9月11日時点)。シリーズ3作目も順調な滑り出しを見せた。
「ホッとしたという感じです。2位の『地面師たち』を作った大根(仁)さんからも連絡が来て、『佐久間くんと俺でワンツーっていいよね』って喜んでくれたのも嬉しかった。本当に昔からの知り合いで、20代のころからお互いテレビ東京の深夜で番組を作ってましたからね」