著者の最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』

 もし、「指導」と言いながらも、次のような言葉をよく使う人であれば、攻撃的な傾向があるので注意が必要です。
 

● こんなこともできないあなたは、能力が低い
● あなたは○○だから、理解力が低い
● この場所で通用しなければ、どこでも通用しない
● そんなことだから、モテないんだよ
● 本当にどんくさいよな、何とかしろよ
● 何をやってもダメだから、あなたには任せられるものがない
 

 まさに先ほど紹介したように、これらの言葉は合理的な理由がありません。

 基本的に人格を攻撃することがメインとなっており、このように「指導」をされたとしても、あなたは自身の行動を改めることができないのです。

 もし本当に指導をしたい人なのであれば「期限内にこの業務が終わっていないのは、何か理由があるはずだから、どうすれば改善できるか考えよう」といった話に向かっていくはずです。

 そして、そのように考えたうえで、どうすればこれから良い方向に向かっていけるのかを考え、相談しながら進めて行くことができます。

 一方で攻撃的な人は、「期限内に業務が終わっていないなんて、あなたは能力が低い」などと、今後の改善に向けてではなくて、個人の資質を問題視し、現在のあなたへの攻撃に終始します。
 

 もっとわかりやすく言うと、結局、攻撃的な人は「誰かを攻撃できれば、それで満足」なのです。

 先ほどの例で言うと、攻撃をするための口実にたまたま「仕事が遅い」が選ばれただけで、その先にあるあなたの成長についてなんて、1ミリも願ってもいませんよね。

 こうした特徴を持つ人を、私は「攻撃的な人」と呼んでいるのです。

 そして、一番気をつけなければいけないのは、攻撃にさらされ続けることで、あなたが徐々に洗脳されていくことです。

「こんな風に指摘されるのは、自分がダメだ……」と自信をなくしてはいけません。

 あなたがこのような姿を見せた場合に、攻撃的な人は、あなたがしょんぼりしていることに味を占めて、「ざまあみろ」と喜ぶわけです。

 本当にタチが悪いですが、世の中には、この手の「他人の不幸は蜜の味」と思っている人たちが一定数いるのは、頭の片隅に置いておきましょう。
 

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攻撃する人には「自信」や「余裕」がない