巨人・メンデス(左)とソフトバンク・ウォーカー(右)(写真提供・読売ジャイアンツ/福岡ソフトバンクホークス)
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 厳しい残暑が続く9月、ペナントレースは佳境を迎えている。各球団の選手たちが“勝負の月”に全力を尽くしているが、すでに“蚊帳の外”に置かれ、今オフの契約更新に戦々恐々としている者たちもいる。特に外国人選手たちは「今季限り」で退団し、日本を去ることになる者が多くなりそうだ。(文中の成績は9月12日終了時点)

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 激しい優勝争いから頭ひとつ抜け出しそうな巨人では、すでに鳴物入りで入団したオドーアが開幕前に電撃退団した。その一方、他の助っ人陣は数字を残しているが、来日2年目の左腕メンデスは非常に苦しい立場になっている。1年目の昨季は後半戦にローテ入りして16試合で5勝(5敗、防御率2.07)を挙げたが、期待された今季は状態が安定せず。9月8日に約5カ月ぶり2度目の先発マウンドに上がるも1イニング持たずに降板となり、今季2試合で0勝2敗、防御率12.46という成績。現状では来季の契約更新は厳しいだろう。

 前評判以上の戦いを続けている広島だが、助っ人野手陣は期待外れだ。開幕戦に「6番・サード」で出場したレイノルズは、翌日に左肩を痛めるとそのまま復帰の目処が立たずに6月下旬に契約解除で退団した。そしてもう一人の助っ人野手であるシャイナーも同じく開幕2戦目で右手中指の剥離骨折のアクシデントに見舞われると、ようやく7月に復帰して来日1号弾も放ったが、8月1日に左手首痛を訴えて再び抹消された。今季12試合で打率.133、1本塁打、5打点の成績では、来季へ期待を持つことは困難だ。

 逆転でのリーグ連覇を狙っている阪神も、助っ人野手コンビが厳しい立場に置かれている。来日2年目のノイジーは、今季ここまで49試合出場で打率.231、1本塁打、8打点という成績。昨季も成績(133試合、打率.240、9本塁打、56打点)は物足りなく、それでもリーグトップの12補殺を記録した外野守備への評価と日本シリーズでの2本塁打もあり“2年目の進化”への期待を抱かせたが、どうやら幻に終わりそうだ。もう一人、陽気なキャラクターで愛されているミエセスも、ここまで14試合出場で打率.111、0本塁打、0打点とチームの役に立てず。日本一になったことでまだ“笑いに変える”ことができていた昨季成績(60試合、打率.222、5本塁打、16打点)を大きく下回っており、3年目はなさそうだ。

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巨人→ソフトバンクに移籍の助っ人も苦戦