お化粧を「ほどこし過ぎ」ない、「引き算メイク」である、と夏目さんは話す。
愛子さまの顔によく映えていた、チークと同じ桃色のリップ。美容とメイクの専門家である夏目さんは、このリップも慎重にお選びになったものではないかと感じたという。
「艶を抑えた色味をお選びになったことで、お召しの洋装とも品よく馴染んでいらっしゃる。ハッとしたのは、愛子さまのリップラインが整い過ぎていない点です。おそらくですが、唇に直塗りされてラフ感を出されていらっしゃるのではないでしょうか」
愛子さまの整え過ぎない装いは、親しみやすさと好感をもって受け止められるのでは、と夏目さんは言う。
皇室の装いは敬意を示す手段
皇室のメンバーは、国内外の要人の接遇を行い、厳粛な式典にも出席する。装いは、単なるファッションではなく、接遇の相手やそこに集まる人々に敬意を示す手段でもある。
紀子さまへ誕生日のあいさつのために、赤坂御用地を訪問した愛子さま。TPOをきちんと意識された装いと「引き算」メイクからは、相手への心遣いが伝わってくる。
皇室の事情を知る人物によれば、愛子さまは、年上のいとこである秋篠宮家の長女の小室眞子さんや次女の佳子さまと昔から親しく交流をしていた。愛子さまが、「お姉さん」方の話を、ニコニコしながら聞く場面もあったという。
愛子さまのデビューとなった24年春の園遊会でも、いとこ同士のあたたかな交流は伝わってきた。初めての園遊会、愛子さまは歩きながらふり返っては、うしろの佳子さまに何かを話しかけていた。佳子さまがコクンとうなずくと、愛子さまは安心したように前を向き直すといった、ほほ笑ましい光景もあった。
この日、お祝いのあいさつに赤坂御用地を訪れた愛子さまは、紀子さまと和やかなひとときを過ごされたことだろう。
(AERA dot.編集部・永井貴子)