開幕直前の3月26日、メジャー通算178本塁打の実績を誇る新外国人ルーグネッド・オドーアが突然の退団。シーズンスタート前から不穏な空気が漂ったが、結果的に「むしろオドーアが退団して良かった」という声も出るほどヘルナデス、モンテスはこれからも期待の持てる選手だという。

「ヘルナンデス、モンテスは両選手とも日本向きの柔らかい打撃をしている。獲得へ向けて調査をしっかり行なったことが実を結んだのでしょう。日本野球への適応に前向きに取り組んだグリフィンとバルドナードもそうだが、彼らには日本で成功するというハングリー精神も感じる」(巨人OB)

 巨人はもともと“優良助っ人”を獲得するのが苦手な球団というイメージだった。近年獲得した選手を見ても、投手は3シーズンで31勝をマークしたマイルズ・マイコラスなど成功例はいくつかあるが、野手で巨人が最初の所属球団となった選手で活躍したと言えるのは、アダム・ウォーカーぐらいか。2021年にはコロナ禍の影響はあったとはいえ、野手助っ人がシーズン途中に全員帰国という“黒歴史”もある。

 だが、ここにきて他球団が野手の助っ人補強に苦しむ中で、巨人は逆に“勝ち組”になっている印象を受ける。

「編成面に本腰を入れ、国内外両方のスカウティングに力を注ぐようになった。海外は編成本部長補佐国際スカウト・デニー友利氏を中心に獲得する可能性のある選手のリストアップを計画的に進めている。以前のように代理人頼みで貧乏クジをつかまされることが激減した」(巨人関係者)

 デニー氏は定期的に米国や中南米を訪れ、独自の選手獲得ルートを構築し始めているという。中日時代の恩師である森繁和氏の手法に似ている。

「森氏は中南米に太いパイプを作り上げ低予算で能力の高い選手を獲得し続けた。その手法はモリシゲルートと呼ばれ他球団も参考にするようになった。デニー氏は師匠の方法を参考に、北中米に独自のデニールートを生み出しつつある」(在京球団編成担当)

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これからも当たりの助っ人が来日する予感