ぱやぱやくん最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』より(イラスト:なかきはらあきこ)
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 Xフォロワー約30万人で元自衛官のぱやぱやくんによれば、「敵」と「味方」の区別がつきにくい戦場では、「同士撃ち」を何としてでも避けるために、さまざまな工夫があると言います。「戦場」のように過酷な現代社会でも、周りの人がどんな気持ちで、あなたと接しているのかはよく分かりません。これからの世の中を生き抜くために必須となる「敵」と「味方」の見分け方を、著者の最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から内容を一部抜粋・再編集して紹介します。

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 人間であれば誰しも、嫌いな人の一人や二人くらいいてもおかしくありません。

 でも、誰かのことが嫌いになったり、「この人と縁を切りたいな……」と考えてしまったりしたとき、身体が疲れている場合には、もう一度考え直しましょう。というのも、疲れていると、全ての人間が敵のように感じ、中立な立場にいる人や、味方でいてくれる人さえ「敵だ!」と考えてしまうことがあるからです。
 

 実は、戦争においても、それは同じです。

 同士撃ちを避けるために、戦場では「彼我識別」ということが重要視されています。文字通り、彼と我が「敵」なのか「味方」なのか識別するということです。

 一方で先ほど言ったような味方同士が戦闘をする事態は、専門的には「友軍相撃」と呼び、戦場で最もやってはいけないと言われています。

 特にこの「敵」と「味方」の判別が難しいのが、航空機です。

 飛行機は、遠距離を高速で移動していることが多いです。そのため、「彼我識別」を目視で行うことが極めて難しいとされています。
 

 そのため、航空機などに関しては、IFFという識別装置を使って敵味方の判断をします。IFFの信号が「味方の航空機だから攻撃するな」と教えてくれるのです。

 このように「敵」や「味方」を判断するのは、人間関係においても、大変重要な要素です。そして誰しもが成長してくる中で、何かしらの識別する方法を身につけています。

 しかし、これは「疲れている人」に関しては当てはまりません。
 

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疲れているときは「敵」「味方」の判断をしない