しかし、地元・奈良県の旧統一教会の支部で見かけたと言っている関係者もいて、真偽は不明ですが、もし仮に事実だとすると、安倍元首相の後継者のような立場でもあり、思想信条は似ているので、教団側が今後何らかの働きかけをする可能性があります。ただし、高市氏に近しい地元議員は統一教会の接近を警戒して厳重なチェックをしているそうです。

ーー今回の顔ぶれのなかに、旧統一教会との関係性を断ち切ったとみられる人もいますか

 たとえば河野太郎デジタル相です。河野氏については「FRIDAY」が22年に、04年に開かれた旧統一教会の関連団体の創設大会に河野氏が祝辞を送っていたと報道しています。これを受けて河野氏は、「18年前なので資料がない」と事実関係を否定し、教団とは関係ないと主張しました。自民党議員であれば、それくらいの接点は数多くあるので、そこはしょうがないと思います。

石破茂元幹事長も同様に厳しく

 河野氏は22年に消費者相として、霊感商法対策や被害者への対応などを話し合う有識者検討会の設置を指示しました。メンバーには河上正二・東大名誉教授(座長)や、被害者の救済に長年取り組んできた紀藤正樹弁護士らが選ばれました。事件後、一番厳しく旧統一教会に対応してきた人ですから、自民党総裁に選ばれたら旧統一教会が一番嫌がるのではないでしょうか。

 石破茂元幹事長も同様に、17年に旧統一教会の関連会社の元社長から献金10万円を受け取ったと明らかにしたり、地方創生相だった15年6月に旧統一教会の関連政治団体「世界戦略総合研究所」が憲政記念館で開いた定例会で講演を行ったりしています。一方で、22年には、党としても関係を断ち切るべきであり議員個人としても関わるべきではない、と明言するなど、旧統一教会への強い姿勢を示しています。もし石破氏が総裁に選ばれて首相になった場合も、旧統一教会との関係性については厳しい政権になるのではないでしょうか。

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新総裁に求められることとは