ーー今後も旧統一教会と自民党議員の関係を示す事案がリークされそうですが、総裁選の投開票日までに再度、候補者を調べることはあるのでしょうか
やるとしても、簡単な点検で済ませるのではないでしょうか。22年に実施した総点検のような大掛かりなことはしないでしょう。自民党にもやましい部分はまだありますし、自身の政党の評判を落とすことになりますから。旧統一教会に厳しい姿勢を持つ人が総裁になることが望まれます。
いまだに関係性があるとみられる議員の点検を
ーー新しい総裁に求められることは
今年7月に、元信者が署名押印した「献金の返金を求めない」といった内容の念書を、最高裁は「無効」と判断しました。最高裁は判決で、信者や親族の生活維持などへの配慮を求める不当寄付勧誘防止法(救済新法)の条文を引用しました。効果がある法律を成立させたというのは、岸田政権の大きな実績です。また、派閥を解消させたことで、旧統一教会と一番接点があった旧安倍派経由で教団側が自民党に近づけなくなったことも功績の一つです。
ただ、教団側と接点のあった国会議員を閣僚や党幹部に起用したり、総点検の調査があいまいだったりしたことは対応不足です。選挙に信者を動員させず、いまだに関係性のあるとみられる議員を点検するなど、徹底的な対応を行うことが求められます。
(AERA dot.編集部・板垣聡旨)