ーー上川陽子外相も宗教問題には厳しいように見えます

 広義なカルト問題については、上川氏も旧統一教会側に嫌がられるのではないでしょうか。2度目の法相時代には、麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚らオウム真理教の元幹部、計13人の死刑を執行しました。オウム真理教を崇拝する信者からの復讐の危険性があるなか、これまでの法相は死刑執行を見送ってきましたから、それをちゅうちょなく行う姿勢は、カルトにも恐れず粛々と事を進める政治家だと言い切れます。

ーー小泉進次郎元環境相も旧統一教会との関係性を見直すために、自身が会長を務める党神奈川県連で、誓約書に署名させるなどしてきました

 小泉氏については懸念もあります。それは後ろ盾が菅義偉元首相ということです。菅氏もこれまで、旧統一教会との関係性が指摘されてきました。私は「週刊朝日」で17年に、菅元首相が17年に旧統一教会の幹部を首相官邸に招待したと報じました。菅元首相は一連の報道を否定していますが、旧統一教会と深い関係をもっていた政治家と私は認識しています。その菅元首相の疑惑や関係性を、小泉氏はどう払拭(ふっしょく)していくのか見どころです。菅元首相の顔色をうかがってばかりだと、小泉氏が総裁になった際、自民党と旧統一教会との関係断絶は実現できないでしょう。

旧岸田派は恨まれている?

ーー岸田派の重鎮でもある林芳正官房長官も今年、旧統一教会との関係性を報じられています

「週刊新潮」が今年2月、21年9月に山口県内にある自身の事務所で旧統一教会の関係者と面会していたことを報じました。報道を受け、林氏はその後の記者会見で、「週刊誌の報道を受けてあらためて確認したところ、旧統一教会の関係者と面会したと思われる」と認め、「政治活動の支援や寄付は受けたことはない」と述べています。

 実は自民党の中でも旧岸田派の議員は旧統一教会側から恨まれており、メディアへのリークが絶えないと聞きます。というのも、岸田政権で23年12月に成立した被害者救済法は、教団財産の監視を強化することなどが目的でもあり、旧統一教会にとっては不利な法律だからです。内部情報では、他にも多くの議員の写真やリークネタを持っているようで、それを今後もカードとして使ってくる可能性が高いです。

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