伊賀上将司さん(右)、伊賀上恵さん(撮影/MIKIKO)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2024年8月26日号では、コアラプロダクションの伊賀上将司さんと伊賀上恵さん夫婦について取り上げました。

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 夫35歳、妻29歳で結婚。夫婦ふたりと2匹と暮らす。

【出会いは?】2014年に出会い、笑いのツボや話が合ったことで意気投合。妻は夫の好きなゲームを始めるようになり、7時間「モンスターハンター」に付き合ったことも。

【結婚までの道のりは?】出会って1年で交際がスタート。その後、まずは同居を始め、猫2匹も加わり、出会いから4年後の18年に結婚。

【家事や家計の分担は?】基本1日8時間就労だが、猫の世話や料理なども「仕事の一環」として配慮する「家庭内フレックス制」を導入。家計は夫が妻に給与を支払い、食費などのみ妻が負担。

 夫 伊賀上将司[42]コアラプロダクション 代表

 いがうえ・まさし◆1982年、愛媛県生まれ。2004年に同志社大学卒業後、野外教育インストラクター、ベネッセスタイルケア勤務を経て22年にコアラプロダクションを開業。企業からの依頼で広告・PR用の写真や動画製作を行い、YouTubeチャンネルで映像製作のノウハウも発信している

 大学時代から映像製作を始めましたが、当時は仕事としてやる覚悟はなく、30歳で介護施設の施設長職に就きました。しかし、責任の重さから体調を崩してしまった。そんな時に妻と知り合いました。笑いのツボが同じなのが楽しかったし、彼女にも似た経験があったので不安定な時期を支えてもらいました。僕は気持ちに波があって、お付き合いが長続きすることが少なかったんです。でも彼女は「私は違う。最後までバッターボックスに立ち続けるから」と言ってくれました。

 2017年からYouTubeに趣味のゲーム解説動画をアップし、そのつながりで映像製作を頼まれるようになりました。22年に思い切って独立を決めた時も妻がどっしりと構えて支えてくれた。彼女は勉強熱心でいまでは編集仕事の3分の1を任せられる。感謝しています。

 結婚したことで自己中心的な考え方から他者を思いやるように変わりました。誰かの役に立つことが自分の幸せにつながると学んだと思います。

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「あ、この人と結婚するな」と感じた