尊敬する麿赤兒さんからは、「汗をかいて芝居をしろ」と教わった。段田安則さんは、先輩でありながら友達のような親近感を覚える存在。共演した芝居の大千秋楽が終わった後、仲間たちと別れの挨拶をしている際、すれ違いざまに段田さんから、ただポンと肩を叩かれた。

「『頑張ったな』なのか『次もよろしくな』なのか。あるいは『光る君へ』で段田さんが僕の父親役だったので『息子、よくやったな』だったのかもしれない。勝手に想像を膨らませて、いろんな言葉を受け取りました。かっこよ!と思いましたね」

フラットにイーブンに

 8月11日から、10年ぶりに「朝日のような夕日をつれて2024」が上演される。39歳となった玉置さんは今度は最年長。一番若いキャストとは9歳差だ。ジェネレーションギャップもあるし、知識の差も経験の差も当然ある。でもそれが新しさを生み出していると言う。

「フラットにイーブンに、ただ面白いお芝居を作りたいと思っています。何かを押し付けて教えたり、それで気分を害させたりすることは嫌なんです。だからこんな面白い時代があったんだぜ、こんなすごい先輩がいたんだぜ、というようなことを、面白おかしく伝えて渡せたらいいですね」

(編集部・大川恵実)

AERA 2024年8月5日号

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