AERA 2024年8月5日号より

「モディ政権は2期でさまざまな規制改革を進め、インド経済の発展に努めました。一方でヒンドゥーナショナリズムの色がより強くなり、雇用、物価、格差の問題も深刻化しています。実際、国民の不満は高まっていたことが3期目の選挙で(思ったほど議席を伸ばせなかったことで)浮き彫りになりました。求心力の低下が明らかになったことはよかったと思います。モディ氏が圧勝していたら暴走していた可能性もあるので」

インドは中国になるか

 インドは今後、中国のような発展の仕方をするか?

「中国まではいかないかもしれませんが、ダイナミックな市場であることは確かです。ただ、もう初動段階ではありません。中国のようにトップダウンですべてが決まる国でもないですし、州政府も強い。つまり既得権益に開拓分野が潰される可能性があるわけです。そういった点も考慮しつつ、インド株をポートフォリオの一部で10%ほど持つのは、悪くないと思います」

(経済ジャーナリスト・向井翔太、編集部・中島晶子)

AERA 2024年8月5日号より

AERA 2024年8月5日号

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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