
アスリートが動画でテスト
あれから3年、パリ五輪で再び、ベッドの強度を試そうとする選手が続出している。その様子を海外メディアが報じている。
「あの段ボール製『反セックス』ベッドがパリ五輪で復活した」(米People誌)
「選手村の段ボールベッドはどれほど頑丈か? アスリートたちが動画でテスト」(米NBCテレビ)
「パリ五輪の選手たちが『反セックス』の段ボールベッドで寝ているのはなぜか?」(英THE Sun紙)
トコジラミを考えると賢明な選択
そこで、記者が選手らの段ボールベッドに関する発信を確認すると、抑制のきいたコメントも多かった。
「過去にもこのような騒ぎがあったが、なぜまた騒ぎ立てるのか」
「段ボールベッドはとても理にかなっています。数週間に何千ものベッドが必要です。その後は簡単にリサイクルできます」
「昨年、パリで広範囲にわたってトコジラミが発生したことを考えると、賢明な選択です」
伊WIRED誌によると、段ボールベッドの採用は、「セーヌ川の清掃活動とともに、今回の大会を『史上最も環境にやさしい大会』にすることを目指して実施されている取り組みの一環」だという。
日本人がいかに先進的で思慮深いか
エアウィーヴによると、パリ五輪で使用される段ボールベッドは全てフランス国内で製造されたもので、マットレスは日本の工場で製造したものを船で輸送した。
「大会終了後、マットレスはフランス陸軍、オペラ座バレエ学校、辻ホテルスクールなどの団体に寄贈される」(WIRED誌)という。
選手たちのSNSにはうれしくなるような、こんなコメントもあった。
「東京五輪にも同じようなベッドがあって、日本人がいかに先進的で思慮深いか、みんな絶賛していたじゃないか」
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)
【動画特集】段ボールベッドを語るアスリートたち
■「五輪のベッドをテストする」英国の飛び込み選手、トム・デイリーさん。「かなり頑丈ですよ!」
■ベッドに飛び乗るアイルランドのラグビー選手、ハリー・マクナルティさんとジョーダン・コンロイさん。2人合わせた体重は200キロちかい
■段ボール製ベッドにスクワットジャンプ。オーストラリアのテニス選手、ダリア・サヴィルさんとエレン・ペレスさんが投稿したSNSから
■ベッドの上でジャンプするアイルランドの体操選手リース・マクレナハンさん。「テストに合格しました!」
■「五輪のベッドは本当に段ボール製なのか」 フォロワーの疑問に答える米国のカヌー選手、エビ・ライプファルトさん
■「ベッドが段ボール製って、本当?」 フィリピンの体操選手、アレア・フィネガンさん
■ベッドが段ボールでできていることを見せるメキシコのカヌー選手、ソフィア・レイノソさん