降格圏から脱出したい鳥栖。11得点と好調なマルセロ・ヒアン(右)らの活躍がカギになる

「強豪チームはここからギアを上げてくる」

「シーズンはまだ14試合残っています。他のクラブも町田を研究していますし、最近は攻撃で決定機を作れない試合が増えてきている。昨季のリーグ覇者・神戸、強豪の鹿島、広島はここからギアを上げてくるでしょう。今までの町田は失うものがない強さがあったが、リーグ制覇の重圧がかかってくる。相馬がすぐにチームにフィットするかも未知数です。真価が問われるのはこれからですね」

 3位・鹿島は勝ち点44、4位・神戸は勝ち点42。5位・広島は勝ち点40で町田を追いかける。この3クラブは大型連勝できる力を持っているだけに、逆転優勝の可能性が十分にある。

 優勝争いと同様に注目されるのが、J1残留争いだ。今年は下位の3クラブがJ2に自動降格する。

 厳しい状況に追い込まれているのが最下位の札幌だ。3勝15敗6分と大きく負け越し、勝ち点15。降格脱出圏となる17位・鳥栖の勝ち点25に10ポイントの差をつけられている。得失点差-26もリーグワーストだ。得点力不足を解消するため、今夏の移籍市場でスペイン人FWジョルディ・サンチェスを完全移籍で獲得。さらに大﨑玲央、フランシス・カンなど経験豊富な選手を補強した。今月20日の浦和戦は4-3と点の取り合いを制している。この勢いで後半戦は勝ち点を積み上げていけるか。

かつての王者も降格争いに

 残り2枠の降格圏内を回避する戦いは熾烈だ。

 18位・磐田は勝ち点24、19位・鳥栖は勝ち点23。勝ち点29の13位・柏まで拮抗している。14位・川崎、15位・新潟、16位・湘南、17位・京都と6チームがJ2降格の危機に巻き込まれている。成績不振でハリー・キューウェル監督の解任を今月16日に発表した11位の横浜F・マリノス、12位の名古屋も残留の安全圏内とは言えない。

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降格の可能性がある思いもよらないチームとは