ギャル時代の山田千穂さんのプリクラ帳(本人提供)
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 人の目を気にして仮面をかぶって生きるより、自分に正直に我が道を生きる。渋谷109のカリスマ店員から有名週刊誌記者に転身した山田千穂さん。異色の経歴を持つ山田さんが大切にしている「ギャルマインド」と「ブレない軸を持つ」こととは? 自分らしく楽に生きるヒントを、山田さん初の著書『ずるい聞き方』から一部抜粋・再編集してお届けする。

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ギャルマインドで我が道を行く

 私は高校時代、進学校に通っていましたが、夏休みは金髪にメイク、ピンヒールのパンプスを履いて遊びに出かけていました。100メートル先からでも私とわかる格好をしていたので、地元界隈では「すごく派手な子」と言われていました。

 その後、大学の服飾学部に進学して109で働きはじめてから、着るものはますます派手になり、メイクも一層濃くなり、渋谷以外の街ではかなり浮いた存在でした。

 でも109のスタッフは似たり寄ったりだったので良くも悪くも慣れて、「私は私だし」「何言われても気にしない」というギャルマインドを育てていったのです。

 109には、私と同じように家庭環境に恵まれなかったスタッフも多く、その過去を隠し虚勢を張るために派手な格好をしはじめたギャルもたくさんいました。自分を守り奮い立たせるために過剰に着飾っているだけで、実際に話してみるとみんな優しくて繊細なのです。

「私は私」だけど優しさは忘れない。私もそんなギャルマインドが身についたおかげで、今の自分があるのは間違いありません。

 人の目を気にして仮面をかぶって生きるより、自分に正直に我が道を生きる。そのほうが断然、人から信頼してもらえると実感しています。

ブレない軸を持つ

 もう一つ大切だと思っているのが、「ブレない軸を持つ」ことです。

「自分は何に興味関心があり、何が大切で、どういう人間でいたいのか?」
「自分の持ち味をもっと表現するにはどうしたらいいのか?」
「相手とどういう関係を育みたいのか?」

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山田千穂

山田千穂

記者。埼玉県川口市出身。1988年生まれ。『週刊ポスト』『女性セブン』で記者を約10年経験。芸能、事件、健康等の記事を担当。取材で、聞く力、洞察力、コミュ力を磨く。3000人以上に取材。直撃取材、潜入取材を得意とする。 大学在学中は渋谷109で販売員としてアルバイトをし、お正月セール時には1日最高500万円を売り上げる。

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