なぜ許されない行為に手を染めたのか――。サッカー日本代表の佐野海舟容疑者(23)が知人男性2人と共謀して女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交容疑で逮捕された。
捜査関係者によると、佐野容疑者と20代の男2人は7月14日未明、東京都文京区湯島のホテルの一室で30代女性に性的暴行を加えた疑い。13日夜から、女性とその知人女性、男3人の計5人で都内の飲食店を訪れ、その後に現場のホテルに移動。知人女性のみ途中で帰宅したという。午前4時すぎに女性がホテルから「性的暴行を受けました」と110番通報し、佐野容疑者ら男3人は付近で警察官に確保された。佐野容疑者は容疑を認めているという。
J1デビュー1年足らずで代表入り
佐野容疑者は高校卒業後、当時J2の町田からキャリアをスタートし、順調にステップアップしていた。昨年、J1の強豪・鹿島に移籍すると熾烈な競争の中でレギュラーを勝ち取り、11月のW杯アジア2次予選で日本代表に初選出された。ポジションはミッドフィルダー。今年1~2月に開催されたアジアカップにも出場している。
J1デビューから1年足らずで代表入りした才能は、海外からも注目された。2028年までの4年契約でドイツ1部のマインツへの移籍が決まり、7月21日から練習に合流する直前だった。
佐野容疑者の逮捕報道を受け、マインツはXで「驚いています。この問題をできるだけ迅速かつ包括的に解明するよう努めています」と反応した。容疑が事実ならば、契約は白紙になるだろう。
スポーツ紙デスクは厳しい表情を浮かべる。
「鹿島で力をつけて、マインツへの移籍が決まったばかり。日本代表でも中心選手になる逸材です。身体能力の高さを生かしたプレースタイルで、ボール奪取能力が高い。日本代表の主将・遠藤航(リバプール)と重なります。課題だった攻撃力も鹿島の高いレベルに揉まれてグッと伸びた。欧州のビッグクラブで飛躍できる可能性が十分にあったのに、棒に振ってしまった」