
メジャーリーガーの代理人はこう分析する。
「高橋光成は何年も前から興味を持ってチェックしていました。体を大きくする肉体改造が裏目に出ているという指摘があるが、そうは思わない。球速は150キロ近く出ているし、奪三振率も昨年より大きく落ちているわけではない。気になるのは浮いた変化球が目立つこと。投球フォームのメカニズムで少し狂いが生じているのかもしれない。これから改善されると思うが、今のパフォーマンスでメジャー契約を勝ち取るのは厳しい。それは本人も分かっているでしょう」
佐々木は「日本でやることがまだまだある」
メジャーからの評価が高かった佐々木朗希(ロッテ)は投球以前の状況になっている。開幕から先発ローテーションで稼働していたが、5月28日に疲労回復の遅れで登録抹消に。最短の10日間で復帰して、6月8日の広島戦で6回1失点に抑えて今季5勝目を挙げたが、この登板を最後に「右上肢のコンディショニング不良」で再び戦線離脱。1カ月以上が経過したが、登板のメドが立っていない。ここまで9試合登板で5勝2敗、防御率1.96。マウンド上で見せるパフォーマンスは圧巻だが、投球回数59回2/3は先発の柱として役割を果たしているとは言えない。
前出の米国で取材するスポーツ紙記者はこう指摘する。
「佐々木は昨オフのウインターミーティングで各球団の編成担当、GMの間で『いつメジャーに挑戦するんだ』と話題にのぼっていましたが、今は米国メディアの間で取り上げられなくなりました。メジャーは勝ち星、防御率より重視されるのがイニング数です。先発ローテーションで回れないようだと計算が立たないし、救援陣に負担が掛かる。能力は申し分ないのですが、毎年故障で離脱しているので、シーズンを完走して実績を築き上げないと。ロッテもポスティングシステムを認めないでしょうし、メジャー挑戦は早くても2、3年後じゃないですかね。スタミナをつける、体の強度を上げることを含めて日本でやるべきことがまだまだたくさんあると思います」