ゴルフ女子・笹生優花:ゴルフ競技は4日間で18ホールを4ラウンド(R)、計72ホールを回り、その打数を競う/8月7日に第1R、8日に第2R、9日に第3Rがあり、最終Rは10日に行われる(写真:REX/アフロ)
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 約1万人もの選手が参加するパリ五輪。多くの試合が行われるが、どの勝負が見逃せないのか。ここではゴルフの注目の対戦を紹介する。パリ五輪を特集したAERA 2024年7月22日号より。

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 リオデジャネイロ大会から正式競技に復活したゴルフ。東京大会の女子で日本の稲見萌寧を抑えて金メダルを獲得したのはアメリカのネリー・コルダだった。コルダはスポーツ一家の出身。父はテニス選手で1998年の全豪覇者。姉のジェシカはプロゴルファーで、ともに東京五輪に参加した。弟は父と同じ道を歩み、テニスの世界で活躍している。

 コルダは今年に入ってから6勝と圧倒的な強さを誇っているが、このところ大崩れすることが多い。全米女子オープンではパー3のホールで10打を叩き、3日目に進むことができなかった。その後、全米女子プロでは初日こそ69の2位でスタートしたが、2日目に9オーバーと崩れ、こちらも予選落ちとなってしまった。悪いことは続くもので、6月下旬には米シアトルで犬にかまれて療養のために欧州ツアーを欠場。このところの不調と不運から、パリでの調子を予測することは難しい。

 対抗馬となりそうなのが今年の全米女子オープンを制した日本の笹生優花(さそうゆうか)だ。笹生は3年前にも19歳で全米女子オープンを制しており、2度目のメジャートーナメント制覇。五輪に向けては激しい代表権争いが続いたが山下美夢有と共に出場が決定した。

 笹生は東京五輪ではフィリピン代表としてプレーし9位に入っているが、その後、日本国籍を選択し、今回は初めて日本代表としてプレーすることになる。

 パリではコルダが連覇を狙うわけだが、状態が読めないことを考えると、むしろメダルに近いのは日本の笹生かもしれない。(スポーツジャーナリスト・生島淳)

ゴルフ女子・ネリー・コルダ(写真:REX/アフロ)

AERA 2024年7月22日号より抜粋

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