そして今回の公式訪問。やはりいました。御滞在先のホテル玄関前に陣取り、大声で「へいかー! 英国へお帰りなさーい!」とイギリス人目線で叫ぶ日本人。着いたばかりの両陛下に「お気をつけてー」と頓珍漢な声をかける日本人。別の日には、晩さん会から戻られたローブデコルテ姿の皇后陛下に「まさこさまー! お疲れ様でーす」と、バイト終わりの挨拶みたいなかけ声を叫ぶ日本人。
海外で自国の君主に出くわすというのは、かなりテンションの上がる出来事ではあります。もちろん、両陛下共に学生時代から慣れ親しんだイギリスへの御訪問ということも加味しての「お帰りなさーい」というハートウォーミングなのかもしれませんが、この無邪気さ、不躾さこそが、確信的「女子供精神」の賜物ではないでしょうか。
ちなみに彼らは、常時スマホを両陛下の方へ向け、動画撮影画面を覗きながら「へいかー」「まさこさまー」と手を振っているのです。さらには、片手で子供を抱きながら、無理やり子供の手を振らせる「キッズ戦法」でアピールする者も。「だって私たち一般市民(しかも女子供)なんだから」という甘えが、写真や動画を撮っても失礼にならないという勝手な不文律を作り、もしもその逆のことをされたら烈火のごとく怒り傷つき、「一般人(しかも女子供)だからってバカにするな!」と言ってくるのも彼らです。
そして極めつきは、両陛下が学ばれたオックスフォード大学を御訪問された時のこと。ここぞとばかりに無邪気な声で「へいかー! お帰りなさーい!」と叫ぶ日本人はたくさんいたのですが、実はその遥か上を行く、史上最強の無礼者を見つけてしまったので、ここに記しておきたいと思います。