小学生時代の宇治原さん(事務所提供)

「次は絶対解いたんねん」

 小学校に入ってからも、「勉強しろ」と親から言われたことはなかったという。

「ただ、そこも母はうまくて、『今日は宿題なんなん?』っていう話から、『それってどうやって解くの?』って聞くんです。子どもって学校で習ったこととかを得意げに話したいじゃないですか。母が僕を手のひらでうまく転がしてくれてたなって思います。このときの感覚とクイズを『遊び』だと思っている感覚は近いです。勉強もクイズも『遊び』であるべきだと考えていて、だから『この問題に答えられなければおしまい』って考えるのではなくて、解けたら楽しい、間違ったら悔しい、けど『次は絶対解いたんねん』っていうほうがいいと思うんですよね」

 こういった経験があるからこそ、自身の子どもの勉強についても「どうやって嫌いにさせないか」ということを一番に考えているという。

「いわゆる英才教育って、逆に学ぶことを嫌いになっているように感じることも多くて。それだったら、幼いころは何も教えずに、子どもが高校生になったときに自分で勉強の楽しさを見つけたほうがいいのかなって思いますね。自分の子はまだ小さいのでどう育つかわからないですけど、できるだけ勉強が嫌いにならないためにはどうするかを考えてます」

※【後編】<京大卒「ロザン宇治原」が語る大学時代の“怪しい”思い出 「なんやこのグレーな組織は」>に続く

(AERA dot.編集部・唐澤俊介)

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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