東大在学中の菊川怜

ドラマでは際どい描写も

 とはいえ、菊川が復帰作に選んだドラマはタイトル(「買われた男」)からして、なかなかスキャンダラス。“女風(女性用風俗店)”で働く男性たちとユーザーである女性たちの心のひだを描く、というかなり攻めた内容の作品だ。テーマがテーマだけに、かなり際どい描写もある。そんななか、菊川が演じるのは女風のオーナー。トレードマークだった美しい黒髪をバッサリ、ショートカットのサバサバ系経営者役に挑戦している。復帰作としての意外性は十分だ。

 芸能評論家の三杉武氏は菊川についてこう評価する。

「菊川さんのすごいところは、知性と美しさを兼ね備えながら、明るく親しみやすいイメージで、高嶺の花と思わせないこと。東大女性タレントが受けがちな嫉妬や“やっかみ”のような負の感情を視聴者に抱かせることなく、逆に高い好感度を得ることに成功しました。後に続く“高学歴タレント”たちにとって、菊川さんの成功例は一つの指針になったと思います。女優としてはドラマ『OL銭道』や『夢みる葡萄』、『出雲の阿国』、映画『蒼き狼』などの作品で存在感を放っていましたので、もし再びドラマや映画への起用が続けば、どんな演技を見せてくれるのか楽しみです」

 かなり大胆なイメチェンをして、復帰作に臨んだ菊川。今後の展開に注目したい。

(雛里美和)

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雛里美和

雛里美和

ライター。新宿・十二社生まれの氷河期世代。語学系出版社から邦ロックシーンを牽引するライブエージェント(イベンター)を経て、独立。教育からエンタメまで幅広い分野で活動する。

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