魚のキモ、ゴーヤ、ピーマンが大好き
食べ物の好みでも、サイコパスかどうかをある程度判断することはできます。
じつは、サイコパスは、「苦い」と感じる食材を好んで食べるという特徴があるのです。魚のキモや、ゴーヤ、ピーマン、銀杏など、苦いものが大好きだというのであれば、ひょっとするとサイコパスの可能性が高いかもしれません。
もちろん、食べ物の好みだけで判断するのは早計ですので、他の特徴も考慮しなければなりませんが。
オーストリアにあるインスブルック大学のクリスティナ・サジョグロウは、935名の成人(平均35.65歳)にサディズムとサイコパシーの心理テストを受けてもらい、食べ物の好みについても尋ねました。
その結果、サディズム度とサイコパス度の高い人ほど、なぜか苦いものを好むことがわかったのです。
「苦味」「アルコール」「タバコ」が大好き
もともとサイコパシー傾向が高い人は、普通の人に比べて感情が鈍磨しています。そのため、味覚に関しても、やや鈍い可能性があります。
普通の人は苦い食べ物をあまり好みませんが、サイコパスの人はそういう「苦味」を感じにくいのでしょう。
また、サイコパスは、タバコやアルコールも好む傾向があるのですが、タバコやアルコールも最初は決しておいしく感じられるものではありません。初めてビールを飲む人は、苦味しか感じられないのではないかと思います。少なくとも私はそうでした。
食べ物の好みだけでサイコパスかどうかを判断してはいけませんが、研究結果からもわかるように、間違いなく判断材料のひとつにはなります。
他の特徴、たとえば、愛情や思いやりに欠けていることや、道徳心に欠けていることなどと一緒に考えれば、その人がサイコパスなのかどうかを見抜くのに役立つのではないでしょうか。
さっぱりしたお茶よりも、苦味のある濃いお茶を好む、コーヒーも薄いアメリカンでなく、濃いコーヒーを好むというのであれば、多少サイコパスの傾向があると言えるでしょう。
(内藤誼人 心理学者)