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――楽しい思い出はなかったですか。
小6の時に少人数で立ち上げた演劇クラブで過ごした時間が唯一の心のよりどころでした。当時大人気だった少女漫画『姫ちゃんのリボン』の真似っこをしていたら楽しくて。私はポコ太役でした。演じることが楽しかった思い出がありますね。
生きていればいつかいいことが…
――中学時代もいじめは続きましたか。
はい、中学は3つの小学校の生徒が集まるので、人間関係がリセットされるかなと思ったら、またいじめられて。男子はいじめてこなかったです。女子のいじめは複雑なんですよ。いじめのリーダーが好きだった男の子が好きな色と、私の好きな色が重なったことが気に食わなかったらしくて。そんなのどうでもいいじゃないですか(笑)。でも大ごとになって、入学して数日で女子たちからの無視が始まりました。もうその空間にいるのがつらい。
休み時間は隣のクラスに行って、演劇部で知り合った数少ない友達と過ごしていました。いろいろ我慢していたんですけど、体育の授業だけは無理でしたね。女子同士でペアを組むんですけど、私は誰も組んでもらえない。1人で過ごすのがつらくて、体育の授業だけ保健室で過ごしていました。
――精神的につらかったと思います。心の支えは何だったんでしょうか。
『ふしぎ遊戯』という少女漫画に救われました。主人公が「もう私のことを放っておいて。あなただけ助かって」と言ったら、柳宿(ぬりこ)というキャラクターが「生きてりゃあねえ!! つらいことでもいつか笑って懐かしく話せる時が来るのよ!」って助けるシーンがあるんです。その場面を読んで号泣しました。「私も生きていればいつかいいことがあるかもしれない」って。死を考えないように踏みとどまれました。
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