杏さゆりさん(撮影/いずれも写真映像部・東川哲也)
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 2000年代前半にグラビアアイドルとして人気を集め、バラエティー番組などでもタレントとして活躍した杏さゆりさん(40)。その後は「GACKT眠狂四郎無頼控」に出演するなど舞台を中心に活動している。コミュニケーション能力が高く、ハキハキとした受け答えで明るい性格のイメージが強いが、小学生の時から高校までいじめを受け続けていたという。【前編】では学生時代に受けた凄絶ないじめ、心の支えになった存在、家族に明かした時の心境などについて語ってもらった。

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――杏さんがいじめを受けたのはいつごろでしょうか。

写真の顔には画びょうや塗りつぶし

 物心ついてからずっといじめられていた感覚でした。通っていた小学校は全校生徒が180人しかいなくて、1学年に1クラスしかなかったんです。1、2年でいじめの標的になると、クラス替えがなく同じメンバーで学年が上がるのでいじめがずっと続く。無視されたり、物を隠されたり……。遠足の写真が廊下に貼り出されるじゃないですか。その時に私の顔だけ画びょうが刺さっていたり、ペンで塗りつぶされていたりしていました。

 やっているのは特定の人たちです。いじめのきっかけは些細なことだと思うんですけど、ストレス発散でイライラの感情をぶつけられていた感じでした。つらいんですけどいじめられている環境に慣れてしまって……。今振り返れば良くないんですけどね。両親に心配されたくなかったので、学校は休みませんでした。負けず嫌いというか、強がりだったのかもしれない。だから家族は私がいじめられていたことを当時はまったく知らなかったです。

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「女子のいじめは複雑なんです」