とはいえ、トラウトの“行き場”がなくなってきているのも事実。大谷がプレーするドジャースと同じナ・リーグ西地区に属し、今季は42勝45敗と低迷するジャイアンツが“起爆剤”としてトレードで獲得すべきという記事も出ているが、ファンの間では非現実的という意見がほとんどだ。

 他にはトレードについて具体的な話が出ているという報道もなく、これから戦列に復帰してもポストシーズン進出の望みが薄いチームでの戦いが続きそうだ。今年も含めここ4シーズンは怪我で離脱しており、年齢は今年で33歳。来年から年俸約3700万ドル(約59億6000万円)の契約が6年間残っており、興味を示す球団もなくなってきたとも考えられるだろう。

 現在、『MLB.com』が発表するプロスペクトランキングでトップ100に入っているのは、右腕のケイデン・デイナ投手(90位)だけで、引き続き期待の若手不足にも陥ってるエンゼルス。昨年には大谷をトレードに出さずに「有望株を獲り逃した」という声もあるようにちぐはぐな補強戦略が目立っている。

 一刻も早く本格的な“再建モード”に入らなければ、ここからさらに暗黒時代が続きそうな予感もするだけに、今夏の動きが非常に重要となるだろう。トラウトがこのままエンゼルスでキャリアを全うする雰囲気もあり、何とかここ数年は我慢して、1人でも多くの若手を戦力としたいところ。トラウトが衰えるまでに、優勝を狙えるチームを作って欲しいと思っているファンは日本にも多いはずだ。

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