【PIVOTプロデューサー】国山ハセンさん(くにやま・はせん、左):1991年生まれ。2013年、TBSテレビ入社。「ひるおび」「news23」などの番組を担当。23年に独立し、ビジネス映像メディア「PIVOT」に参画/【起業家、エンジェル投資家】成田修造さん(なりた・しゅうぞう):1989年生まれ。慶應大在学中の2012年にクラウドワークスに参画、大学4年生で執行役員に。22年に同社を退社。複数の社外取締役として活躍(撮影/写真映像部・和仁貢介)
この記事の写真をすべて見る

 日常生活から営業の商談まで、誰もが一度は悩んだことのある“話し方”。どうすれば磨くことができるのか。自身初の著書『アタマがよくなる「対話力」』を出版した国山ハセンさん(33)と、多くの経営陣と渡り合ってきた成田修造さん(34)が語り合った。AERA 2024年6月24日号より。

【写真】この記事の写真をもっと見る

*  *  *

国山:TBSを2022年に退社し、その後ウェブメディアを運営するPIVOTに映像プロデューサーとして参画しました。アナウンサーを10年間勤めた経験から、話し方というのは、キャリアの転換や前進において軸になると考えています。

成田:そうですね。アナウンサー時代に転機みたいなものはあったんですか。

国山:入社2年目に「アッコにおまかせ!」の進行役を任されるようになったのは大きな出来事でしたね。そこでいろんな人にもまれて対話力が鍛えられました。著書の中でもアッコさん(和田アキ子)とのエピソードを書いているんですが、「ハセン、頷きすぎや!」とお叱りを受けることもありました。頷きが過度に多いと「わかったふり」をしていると取られかねないんです。

成田:それは大変ですね(笑)。でも、常に相手の反応を意識しないといけない細かい世界だからこそ、学びがあったんですね。

国山:番組の構成を意識して、進行しながら相手の話も聞く。ただ聞くのではなくていかに話を引き出すかも考えなければならないし、自分の発音や発声にも気を配らないといけない。本当に数多くのことを同時に考えなきゃいけないという経験は貴重でした。

 修造さんはユニークな経歴で、さまざまな経験をされていますね。

相手の情報を引き出す 意識的に負ける視点を

成田:大学生のときにベンチャー企業で働きながら起業しました。ですが、4年生の時にうまくいかなくなって、クラウドソーシングを運営する「クラウドワークス」に参画して、25歳で副社長になり、11年間勤めました。

国山:お互いに20代半ばで大きな転機があったわけですが、人との対話で意識していることはありますか。

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
【再ブーム到来】撮ったらその場でプリントが楽しい♪インスタントカメラ「チェキ」
次のページ